インテリアの基礎知識(照明)
インテリアには椅子やソファー、テーブルなど様々なものがあります。その中にはなくてはならない照明も含まれています。
一言に照明と言っても様々な種類があり、その用途に応じて配置場所や使い方も異なってきます。
このシリーズではそんな照明についてご紹介します。
インテリアの照明Vol.1 ~照明の種類~
インテリアには椅子やソファー、テーブルなど様々なものがあります。その中にはなくてはならない照明も含まれています。
一言に照明と言っても様々な種類があり、その用途に応じて配置場所や使い方も異なってきます。
このシリーズではそんな照明について書いていきます。
店舗や一般的な住宅で使われている照明でも様々な種類があり、その名称を知らない方も多いと思います。初回は、そんな「照明の種類」についてです。
上の図のように様々な形がありますがまずは名称から説明していきます。
①スタンドライト
基本的には床に置いて動かす事ができる物をこう呼ぶことが多いです。部屋のコーナーやテーブルサイド、ベッドサイドに置いてあかりを演出します。
②スポットライト
壁面に飾ってある写真や絵画など物に光を当てたりするなど、一部を強調したいときに適している照明器具です。
最近では、リノベーション時にダクトレールを配置して、自由に照明の位置を動かせるようにすることも多くなっています。
③ペンダントライト
コードやチェーンなどで天井から吊り下げるタイプの照明器具を指します。ダイニングテーブルやカウンターテーブルに配置して演出をしたり、階段の吹き抜け部分に配置することも多い照明です。
④シャンデリア
ペンダントライトの一種として考えられているシャンデリアですが、他のペンダントライトとは違い装飾性が高く華やかな物を指すことが多いです。洋風な空間に合わせるとより空間の演出ができます。
⑤ダウンライト
天井に埋め込んで取り付けを行う照明のことを指します。埋め込むことで天井がフラットになるため他の装飾の邪魔になる事がありません。基本照明から演出まで幅広く使われています。最近では照明部分の可動範囲も広がり、スポットライトっとしての役割を果たすことのできる器具も発売されています。
⑥シーリングライト
直接天井に取り付ける照明で、部屋全体の明るさを確保するために用いられています。以前は蛍光灯を使う事が多かったのですが、最近ではLEDを使用したものが多くなってきました。
⑦建築化照明
室内装飾の一部として天井や壁などに照明器具を組み込み、建築部材そのものが照明装置であるかのように演出している照明。
この照明は、設計の段階から並行して計画する必要があるため、配置する際は慎重に行う必要がある。
⑧ブラケットライト
壁や柱に取り付ける補助的な照明。アクセント的な使い方で雰囲気のある光の効果を生み出します。個性的でアンティーク感のあるデザインが多いため、店舗の照明でも多く用いられています。
⑨テーブルスタンドライト
①で紹介したスタンドライトをテーブルに置けるように小型化した照明器具。読書や作業用の机の上に置くことが多く、最近ではLED照明を使用したもので、細かく調光ができるタイプが人気となっています。
⑩フットライト
廊下や階段などで足元を照らしてくれる照明。センサーが取り付けられていて自動的に点灯することができるものが重宝されています。足元を照らすことで安全性を高めることもできます。
以上10点について、簡単に書いてきましたが、それぞれの照明については改めて深く掘り下げていこうと思います。
インテリアの照明Vol.2 ~ペンダントライト~
ペンダントライトとは、コードやチェーンなどで天井から吊り下げるタイプの照明器具を指します。ダイニングテーブルやカウンターテーブルに配置して演出をしたり、階段や吹き抜け部分に配置することもできます。場面の違う空間でも使えることから、使う場所は限定せず主照明タイプとしてのペンダントライトから多灯向けのペンダントライトまで幅広いタイプがあります。
また、シェード部分には様々な素材が使われており、空間に合わせた素材選びも重要となってきます。例えば、今流行りの男前インテリアやアンティーク感の演出をしたい方であれば、金属系の素材のシェードを選ぶとさらに空間に磨きがかかります。和の空間であれば、木や和紙を使った物を選ぶと良いでしょう。
男前インテリアやアンティーク感の演出におススメの照明
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取付はとても簡単で、引掛けシーリングにワンタッチで取付できてしまうものがほとんどです。店舗ではダクトレールを設置して多灯付けできるように工夫しているところも多いですよね。コードの長さも専用の器具を使えばある程度調整が可能なので、テーブル全体を照らしたい場合には少し高めに調整して使用するのも良いでしょう。
最近では、LEDを使用できるペンダントライトも多くなってきました。省エネや長寿命と言ったメリットの他に、熱を発しないと言うメリットもあるLEDであれば、空間を暖めてしまうという事もありませんから、夏の季節には少しですが節電にも役立ってくれるはずです。
インテリアの照明Vol.3 ~スポットライト~
スポットライトとは、壁面に飾ってある写真や絵画など物に光を当てたりするなど、一部を強調したいときに適している照明器具のことを指します。高い演出効果があり、美術館やギャラリーなどの演出が必要な施設では、必ずと言っていいほど取り入れられている照明です。最近は物に光を当てるという本来の役割以外にも、間接照明として取り入れるケースもあるようです。
住宅では、ライティングレールが簡単に取付できるような器具も販売されていますので、スポットライトを幾つか配置して、主照明として使用している方も多いですね。(※別売りのシーリングプラグが必要になる場合があります。)その際に気を付けたいのは、通常の電球だと熱を発しますので、空間が温まってしまうという点。特に夏場は以上に熱くなるケースもありますので注意したいですね。解決法としては近年多くなってきたLEDを使用すること。LEDは熱を発しませんので、空間を暖めてしまう事は少ないはずです。
(※器具自体の発熱はおさえられません。)
スポットライトを使うメリット
・自由に向きを変えることができる
・光を特定の物に当てることが簡単
・簡単に取り付け、取り外しができる
デメリット
・特定の方向に光が出るため、空間全体を照らすことが難しい
・角度などの微調整に手間がかかる場合がある
様々な使い方ができるようになってきたスポットライト。
壁面に向けて使用することもあるスポットライトですが、明るすぎたり暗すぎたりすると空間演出に支障が出てしまう事も!
アダルトな雰囲気のある空間を目指していても、明るすぎればそれだけで空間全体の雰囲気が壊れてしまいますし、写真や絵などに光を当てて強調したいのに、暗すぎて強調されていないなんてことになります。どのような場面で使用したいのかははっきりとさせておいた方が良いかもしれませんね。
インテリアの照明Vol.4 ~シーリングライト~
シーリングライトとは天井面に接するような形で取り付け、空間全体を明るくするための主照明として用いられることの多い照明器具。 かつては蛍光灯が主流でしたが、今では省エネ性能が高く、寿命が長いLEDが中心となっています。
シーリングを取り付けた空間は、ペンダントライトのように発光部が下にないため、空間が広く見えるという特徴も兼ね備えている。明るさやデザインも豊富で、部屋をシンプルに使いたいという方にはオススメの照明器具です。最近では一般的なシーリングライトのように、引掛けシーリングに直接取り付けができるスポットライトも登場しておりさらに幅が広がっています。
=シーリング選びの注意点=
シーリング選びで一番注意したいのは明るさ。
シーリングライトの種類によっては一番下の部分と横の部分とでは明るさが異なることがあります。この明るさの違いがある場合、当然シーリングの真下にいる人は明るいわけですが、部屋の隅に行けば行くほど暗くなるという現象が起こります。そのため、隅に机を置いていた場合、暗くなってしまうので、机の上にデスクランプなどを置いて明るさを足してあげる必要があります。
もちろん、部屋の大きさに合わせて、適切な明るさを確保できることが一番良いですよね。
インテリアの照明Vol.5 ~スタンドライト~
様々な種類がある照明。今回は、補助照明としてとても重宝される「スタンドライト」について紹介します。
スタンドライトとは、大まかに言ってしまうと、床や家具等に置いて動かすことができる照明の事を指します。しかし、このスタンドライトの中には幾つかの種類が含まれています。
○テーブルライト
背が低く、テーブルやサイドテーブルに置いて補助照明として用いることができる照明。細かい角度調節ができるタイプも多い。
○フロアスタンドライト
移動ができることはもちろん、背が高く、十分な明るさを備えている照明。
○デスクライト
作業用のデスクで使用する照明。テーブルライトと一緒にされていることも多い。
スタンドライトの主な用途としては、主照明のみでは暗いと感じる場所に配置して、明るさを確保する補助照明としての役割が殆どです。
例えば、部屋の隅にありがちなテーブルの上にテーブルライトを置いたり、ソファーで読書をする場所にスタンドライトを置いたりと言う具合です。主照明だけで全てをカバーすることは正直難しいので、スタンドライト等の補助照明を効果的に配置することで、部屋全体の明るさを確保していきます。
スタンドライトは、白熱球や蛍光電球を使用しているケースが多いのですが、最近ではLEDを使用している物も多くなってきました。
LEDは読書や作業する際には、目に非常に良いと言われていますから、これを使わない手はありませんよね。新しい照明器具であればLED対応かどうかが表記されている物も多いので、もし使われている電球がLEDでなければ、交換して使用するのも良いと思います。
インテリアの照明Vol.6 ~ブラケットライト~
ブラケットライトとは、壁面に取り付けられている照明のことを言います。
その用途は幅広く、間接照明としての役割や、光量の大きいものであれば主照明として使うことが可能な物まであります。
取り付ける場所は、リビングをはじめ、階段や吹き抜け部分、廊下等あらゆる場所に取り付けることができます。(※取り付けには工事が必要になります。)
ブラケットライトは、個性的なデザインの物が多く、アンティーク感のある物や自然を取り入れたデザインの物まであります。また、光の漏れ方にも様々なバリエーションがあり、デザイン、光の漏れ方、影のでき方の3つをどのように考えるかで空間の演出まで大きく変わります。
空間の中に上手に取り入れることができれば、良いアクセントとなりお洒落な空間が出来上がるはずです。
ではどのようなものを選べば良いのでしょうか。
この点については、どのようなデザインが良いか、どのような空間に取り付けるか、どのような灯りが必要なのかをよく考える必要があります。
まず、デザインについては毎日のように目にする照明ですから、自分が気に入ったものを優先的に考えたほうが良いでしょう。ペンダントライトのように簡単に取り替えることができませんから、ここは注意したいですね。
そして次はどのような空間に取り付けるか。
リビングのような空間なのか、階段なのか、吹き抜けなのか、寝室なのか。取り付ける場所により必要な明るさも異なり、さらには光でできる影もどのようなものにするのかを考える必要があります。写真のような葉をモチーフとしたシェードを持っているブラケットであれば、光で照らされた葉の影が空間に広がりますから、安らぎを求める空間に取り付けることがオススメです。
最後にどのような灯りが必要なのかという点。
例えば、主照明としての役割を考えるのであれば、光量が大き目の物が必要となります。そして光がどのような角度で照らされるのかや、光の色も検討したほうが良いでしょう。
間接照明としての役割を考えるのであれば、光量は抑えめで十分。重要なのは光の広がり具合。どこまで光が広がるのかや、その影はどのようにできるのかをしっかり把握する必要があります。
幾つかポイントを絞って書いてきましたが、これ以外にも検討することはたくさんあります。今回は一番気にしてほしい点を抜き出してみました。ブラケットライトを検討している方は是非参考にしてみてください。
インテリアの照明Vol.7 ~ダウンライト~
ダウンライトとは、天井に埋め込んで取り付ける照明器具の一つ。 天井に埋め込んで設置するため天井面がフラットになるという特徴があり空間を広く見せることができます。 基本的には補助的な照明として使われることが多いですが、近年ではLEDや他の技術の向上により主照明として用いられるケースもあります。 基本形状は筒状になっており、天井内部に埋め込んで空間全体、壁面、床面を照らします。
ダウンライトといっても幾つかの呼び方があります。
=ベースダウンライト=
主に空間全体を均一に照らしてくれるダウンライト。照射の向きを変えることができないもの。
=ユニバーサルダウンライト=
照射の向きを変えることができるダウンライト。壁面にも光を向けることができますので、スポットライトとしての役割を担うこともできます。
=傾斜天井用ベースダウンライト=
傾斜天井でも光が床面に垂直に当たるように設計されたダウンライト。
=シーリングダウンライト=
埋め込みができない場合に活躍するシーリング型のダウンライト。
=センサー付きダウンライト=
人が近づくとセンサーにより点灯。また人がいなくなれば自動的に消灯する機能を備えています。
ダウンライトの形も天井の断熱施工により若干変わってきます。
過熱による火災を防ぐ意味合いもあり、ダウンライト内部のまわりは空間を確保する必要が有ります。この空間を確保したダウンライトをS形ダウンライトと呼び、SB形、SG形、SGI形に分かれています。何を選ぶかは天井の断熱工法により異なります。
天井の施工方法については、ブローイングマシンという専用の機械で綿状の断熱材を吹込むブローイング工法と、マット状の断熱材を敷き詰めるマット敷工法があり、それぞれに対応できるもの、できないものが有りますので、簡単に下記に記載いたします。
・SB形 ブローイング工法、マット敷工法に対応
・SG形 マット敷工法に対応(地域により使用できない)
・SGI形 マット敷工法に対応(全地域使用可能)
S形以外には、M形というものもありますが、これは断熱施工に対応していないダウンライトになります。S形に比べて熱を直接感じてしまいますので、配置するには一定の条件が必要となります。
・住宅では使用できない。
・照明器具と断熱材又は防音材との間に一定の距離が必要。
・十分に冷却できる空間が必要
このM形については、急激な温度上昇があった場合に消灯する、サーマルプロテクタを内蔵しているものも有ります。
空間演出に欠かすことができないダウンライト。様々な仕様のものが出てきていますので、工夫次第では今までにないような空間演出も可能になってきています。皆さんはどのようなダウンライトを選びますか?!
インテリアの照明Vol.8 ~フットライト~
フットライトとは、主に階段や廊下などで足元を明るく照らしてくれる照明のことを指します。フットライトは、主に壁面に取り付けられることが多い照明ですが、壁面の中でも上部には装飾重視のブラケットを取り付けて、壁面下部には暗闇でも安全を確保できるようにフットライトを取り付ける事が多いです。
フットライトと言えば、昔は舞台で全面から俳優たちを照らす照明のことを指していましたが、今では上に書いたように足元を照らしてくれる照明を指すことが多くなっています。
足元を照らすと言っても、常に光っているものもあれば、タイマーをセットして、時間が来れば点灯すると言うものもあります。タイマーについては、別でその機構を取り付ければできるようになるのですが、住宅ではそれとはまったく違ったものが用いられています。それは人感センサーを内蔵していて、人が通りかかると点灯する仕組みの物。天井に取り付ける照明にもこの機能が付けられているものがありますが、フットライトにこの機能が付いていれば、トイレに起きた時でも安全に動くことができますよね。壁の角に足の小指をぶつけることも少なくなると思います!
商業施設ではこの人感センサーが至る所で使われています。例えばトイレ。人が出入りすることが多いトイレですが、人がいなければ照明を点けている必要がありません。しかし、毎回消灯するのは難しいため、この人感センサーを取り入れて、トイレ全体の照明を管理し省エネに結び付けています。
日々発展していく技術。次はどのような技術で便利な世の中になるのでしょうか。